セマンティック・ワンダーランド

もう学会最終日.時の経つのは早すぎて.さすがに参加者は減少傾向.ヨーロッパの人々は今日中に帰れるからなあ.そういえばきのうはEUの競争的資金獲得セミナーみたいなセッションがあって,たいそう面白かった.彼の国(というかなんというか)ではセマンティックWeb研究に対してとてつもないお金が用意されている.ライバルは物理学だとか.お金の出し側がちゃんと現状把握と戦略立案をやっていて,研究側がそれに対するソリューションを提案するという,理想的な関係がそこにある.翻ってわが国はどうなっているのかというと...みなまで言うまい.あとは某先生に伺ったセマンティックWebをめぐる世界レベルの派遣争いとか,生臭くも興味深い.そこに食いついてしまうのは,自分が研究者ではなく政治家の気があるのだろうなあと思いつつ.さてさて発表は全部おしまい.最後に特別講演として"Sir" Tim Berners-Leeの講演.毎度のことながら好き勝手にしゃべっていて,まあそんなものかなと.それで長く短い5日間は幕を閉じる.最後の夜は日本人で連れ立ってパブ→中華をはしご.研究の世界でも,適度なナショナリズムは必要なのかなあと考えさせられる,不思議な5日間でした.