人工知能学会誌の特集「Twitterとソーシャルメディア」でゲストエディタをやりました

人工知能学会誌2012年1月号の特集「Twitterとソーシャルメディア」でゲストエディタをやりました。

ゲストエディタといっても誰に書いてもらうかを決めて原稿を取り立てて修正をお願いして、ぐらいのことなので大したことはやってないです。が、最終的にはおもしろい記事が5本も集まって立派な特集になりました。あとは前座として短い前書きを書いたり。ちなみにこの前書き、学会誌にもかかわらず文中にTwitterアカウントを入れてみました…。

記事のタイトルは下記の通り。正式な目次はこちら(PDF)

  • Twitterにおける情報伝播
  • ソーシャルメディアの政治的活用
  • ソーシャルメディアと分断化する社会的リアリティ
  • ソーシャルメディアと匿名性
  • ソーシャルセンサとしてのTwitter

mixiGREE、そしてFacebookが登場したのが2004年、Twitterが2006年、それぞれ流行ったのはもう少し後の話としても、2012年にもなって学会誌が取り上げるのはどうなのか?と思われるかもしれません。もはやTwitterもソーシャルメディアも新しくも何ともないわけですが、成熟しつつある分野だからこその課題や可能性を議論する場にしたいと思ってこのような構成にした次第です。あまり見たことのないテーマの組み合わせになったと思うのですが、どうでしょうか。

さてこの特集、対象が新しい分野ということもあって自然と若手研究者にお願いすることになったのですが、5本のうち2本は博士課程の学生さんによるものです。学生が解説記事を書くことはほとんどないのですが、なぜお願いしたかというと、かくいうぼくが学生の時に書かせてもらったからです。当時は右も左もわからずに相当苦労しましたが、そのおかげで事実はどうあれ第一人者として認められるようにがんばろうと思ったし、実際学生時代の最後から就職してしばらくはこれで食えたという実感があります。そんなこともあって受け取ったバトンを次に回したいなという思いがありました。

業界誌なのでなかなか読む機会がないかもしれませんが、大学にいらっしゃる方はぜひ手にとって見てください。購読している大学図書館の一覧はこちら。いまから人工知能学会に入会するというのも大歓迎です!

大向一輝, 松尾豊. 「Twitterとソーシャルメディア」にあたって. 人工知能学会誌. 2012, vol. 27, no. 1, p. 34.

武田英明, 大向一輝. Weblogの現在と展望: セマンティックWebおよびソーシャルネットワーキングの基盤として. 情報処理. 2004,  vol. 45, no. 6, p. 586-593.