天気晴朗なれど波高し、午後にわか雨

現地時間3/27。学会1日目。今回はAAAI Spring SymposiaのComputational Approaches to Analyzing Weblogsというワークショップに参加するのが主目的。朝から某氏に車で送ってもらって、キャンパスに到着。が、広すぎて場所が全然わからない。下調べが適当なのが悪いのだけど、ワークショップのWebページにGates Computer Science Building(ビル・ゲイツが寄付した建物)が載っていたのでそっちに行ったら全く気配がない。途方に暮れてスタート地点に戻ろうとしたら見つかったのでよかったけど、日頃の行いが悪かったらまず無理だっただろうと思う。それでまあ聴講開始。ワークショップの題名に恥じず、次から次からブログの分析研究が出てきて圧倒される。こんな調子で3日間か。。。
さて、ブログのデータをマーケティングに使おうというのはいまや誰でも考えることであるが、実際のブログはこの日記みたいにろくでもない文章の塊であってそんなに簡単には分析できない。いかにも労が多くて益の少なそうな分野なので、手がける前に逃げ出したくなるけど、そこをあえて正面突破でごりごり押していく研究があって、いつかは効果が見えてくるのだろうなあという予感はした。欧米の、瞬発的なセンスに頼らず(とまでは言わないが)、蓄積と継続でそのうち勝つというやり方は本当に強い。そして日本はこのスタイルで研究ができていない。一般には逆のように思われるかもしれないが、少なくとも手触り感のないソフトウェア(知識もそうか)の世界ではこれが現実である。確かに道具はとてつもない進化を遂げていて、自分1人でできることの範囲は広がったけど、それを頼みに各人がばらばらにセンス一本でやっているのと、蓄積・継続を前提として数年単位で積み上げようとしていくのとでは5年後のパフォーマンスが違う。科学の世界ではそれは全世界的に常識なのだろうが、こと工学やビジネスになるとこのことに自覚的であるかどうかはだいぶ地域差・個人差が出てくるような気がする。一方で、自由意思の問題というか、人間ひとたび生まれてきたからには何に興味を持つのもやるのも自由ではないかという話があってややこしくなるのだけど。
とかなんとか考えていたからか、どうも熱っぽくていけない。昼は食欲がないし、午後のセッションになると話の内容が頭に入らなくなってきた。寝てごまかそうかと思うけどそれもままならず、ふらふらのまま懇親会に出て隅の方でずっと座っている。某居候先に連絡を入れるという気も回らず、ひどく心配をかける。中座して、戻ってくると多少は元気になり、軽く食事してあとは薬を飲んで寝っ転がる。いきなり雲行きが怪しくなるこの旅路。どうなることやら。